FC2ブログ

--/--/-- (--) --:--
スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2008/06/12 (Thu) 06:00
映画レビュー「夕映え少女」 ~昭和初期の乙女心に触れますか?~

4日は、京都みなみ会館にて、オムニバス映画「夕映え少女」を観て来ました。

ここの映画館は、あまり知名度・期待度の高くないマイナーな作品を中心に上映してます。
どこの大都市でもそうでしょうが、京都でも、シネコンとミニシアターの棲み分けが進んでます。

去年の7月には、この京都みなみ会館で、「蒼いリュミエール 岩井俊二×蒼井優ナイト」なんて粋なイベントをやってくれました。
「リリイ・シュシュのすべて」「花とアリス」「虹の女神」の3本立てオールナイトでしたが、充血した眼で、最後まで観る事ができ、蒼井優を満喫する事ができました。

ちなみに、この映画館では、傾斜が逆になっています。後ろの席に行くにつれて、だんだんと低くなっています。15度くらいの角度がついているかと思います。初心者用のゲレンデ位の傾斜ですね。
でも、荷物を床に置くと、後ろの席に滑り落ちて行くので、要注意です(笑)


では、ネタバレになりますが、映画の感想を。
4本のオムニバスで100分という時間構成なので、映画1本としての評価を出す事には、あまり意味がない。
まずは、オムニバス1本1本の評価を5段階評価で出した。その上で、後述する計算式に基づき、映画全体の評価を出したが、あくまで目安である。


映画「夕映え少女」
原作:川端康成

おんなごころ、扱いかねますか?

「イタリアの歌」 評価:★★
監督:山田咲
主演:吉高由里子
共演:高橋和也

「むすめごころ」 評価:★★★
監督:瀬田なつき
主演:山田麻衣子
共演:高橋真唯・柏原収史

「浅草の姉妹」 評価:★★★
監督:吉田雄一郎
主演:波瑠
共演:韓英恵・三村恭代・河合龍之介

「夕映え少女」 評価:★★★★
監督:船曳真珠
主演:田口トモロヲ
共演:宝積有香・五十嵐令子・円城寺あや・いしのようこ


映画全体の評価:60点

(まず、4本のオムニバスに対する星評価を5段階評価で出す。その合計点を、100点満点に換算し直した)

5段階評価では、★一つが20点に相当する。よって、星の合計点に20を掛けた上で、4本の平均点を出す為に4で割る。

計算式
(★★+★★★+★★★+★★★★)×20/4=12×5=60点


では、それぞれの感想に移ります。

【感想】
「イタリアの歌」 ★★

冒頭で、女助手(吉高由里子)が、元気で溌剌とした声でイタリアの歌を歌っており、そこで一気に物語世界に引き込まれていく。
かと思いきや、アルコール爆発が起こってからの病院でのシーンが、ダメダメの連続。特に、女助手と看護師との衝突が、良く分からない。なぜ、女助手が看護師の介護を拒絶するのか、必要最低限の説明があっても良い。したがって、二人の挙動が不審極まりない。これでは、一種のホラーである。
女助手を演じた吉高由里子に関しては、美貌ばかりが際立ってしまい、表情の変化ができてなかったのが気になった。特に、炎で全身が燃え盛っている恋人の博士を見つめるシーンが、繊細さを欠いていた。

吉高の演技力がどうこうより、演出上の指示が粗すぎたように思う。
空襲警報が鳴るのだが、あまりに緊迫感がない。したがって、将校の「私が責任を取るから、電気を点けてやれ」という重要な台詞の重みが、まるで無かった。

女助手が、博士と過ごすだろう幸福な未来を諦めて、一人で生きて行く決意を抱くまでに至る繊細な心情変化が、この作品のテーマだったと思う。だが、あまりに繊細さを欠いていたように思う。終わりではなく、終わり近くで、もう一回、イタリアの歌を唄うシーンを入れれば、女助手の心情変化を告げる効果があったと思うのだが・・。


「むすめごころ」 評価:★★★

まず、咲子(山田麻衣子)の凛とした美しさに魅かれる。咲子と静子(高橋真唯)、どちらが男の相手にふさわしいか、一瞬で分かる。
だから、大した台詞が無くても、目の動きなどの表情だけで、2人の心境が見て取るように分かった。「あやめまつり」でのシーンが、良く撮れていた。
ただ、咲子の動きがあまりに奔放なので、武の方が、ただ振り回されているだけの様に映った。
それと、ラストは、途中経過を省いて一気に結論に至ったので、唐突すぎ。もう少し、起伏があったはず。

「浅草の姉妹」 評価:★★★

台詞と台詞の間が空きすぎているので、ダレる事はダレる。
しかしながら、主演の波瑠が、思った以上に良かった。着物姿が艶やかで、ツンケンとした立ち居振る舞いと突き放したような物言いが、なかなかサマになっていた。
それと、韓英恵が良かった。デビューしたばかりの頃の椎名林檎といった趣のある華奢なスタイルは、どう見ても昭和時代の少女に見えた。17歳で、あの妖艶さは、ある意味において、類まれなる才能である。何か、業をまとっている気配すら漂う。今後は、巷に溢れ返っている清純派若手女優とは袂を分かち、独自路線を行って欲しい。
三村恭代は、映画「リンダ リンダ リンダ」で初めて観たが、実年齢以上に老けて見える事が、この作品では幸いしたと言って良い(笑)

ラストは、オチにすらなってないのだが、まあ良しとしよう。この作品は、次の大団円とも言える表題作品「夕映え少女」に向けての気分転換あるいは小休止なのだから。

「夕映え少女」 評価:★★★★

(あらすじ)
川端康成を思わせる主人公・瀬沼が、絵画に描かれた少女(五十嵐令子)に見初めてしまい、書きかけの原稿をそのままにして、絵画の保有者がいる海岸へと出かけてしまう。
しかし、絵画の少女は、病気を患った少年と恋に落ちており、物語は悲しい結末へと向かう。

前3作品では、場所が限定されていて、いかにも低予算といった作りであった。それに比べると、この作品では本格的にロケを行っているし、登場人物の多さとその人間関係の複雑さを鑑みるに、一番作り込んである。さすがに表題作品である。

絵画の少女(五十嵐令子)が、ミステリアスで瑞瑞しい美しさでもって、画を引き締める。これが初めての映画出演とは思えないような風格を漂わせていた。


(ちょっと脱線)
スターダストは、夏帆・飛鳥凛・岡本杏理・福永マリカで飽き足らず、次から次へと新進のU-17若手女優を映画業界へと繰り出してくる。この人材の豊富さは、さすがに「スターダスト帝国」と言うべきだろう。
この「スターダスト帝国」に真っ向から対抗できるのは、現状では、成海璃子・志田未来を擁する「研音王国」くらいであろう。
はたまた、谷村美月を筆頭に、石橋杏奈・波瑠が付き添うホリプロ共和国か?
あるいは、大後寿々花が控え、一騎当千・少数精鋭の「カタルマン騎士団」が横槍を入れるか?

脱線終わり・・・。


物語は、少女と少年が入水自殺する衝撃のラストを迎え、カタルシスを味わう。何故に、少女が、そのような行動を取ったのか不明のまま終わってしまうのだが、そこの曖昧さは「おんなごころ」と言う事なのだろう。
にしても、この言いようの無い微妙な心境は、一体何だろう。絶望と希望、悲しみと喜び、焦りと満足、それら相反する感情に揺れ動きながら、エンドロールを見つめていた。
それは、捉えそうで捉える事のできない「おんなごころ」に触れてしまったせいなのかもしれない。そういう意味で、視覚や聴覚ではなく、皮膚感覚に直に訴えかけてくる映画であった。

全4本のオムニバスを通じて、昭和初期の情緒を堪能できた。
また、「おんなごころ」を知ろうとしたって所詮ムリなのだ、という事を思い知らされた(笑)
スポンサーサイト

<< 映画レビュー「僕の彼女はサイボーグ」 ~ツンデレ型サイボーグ~ | ホーム | 映画レビュー 「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」 ~大ブレーキの雪姫~ >>

コメント

いやいや、ヒラタオフィスを忘れておりまんがな。


いやいや

いやいや、ヒラタオフィスとスウィートパワーを忘れておりまんがな。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。