FC2ブログ

--/--/-- (--) --:--
スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2008/05/12 (Mon) 18:00
映画レビュー 「砂時計」 ~ああ、ミラクル夏帆@再び島根~

昨日、映画「砂時計」を観て来ました。
という訳で、早速、この映画のレビューです。

これが、初の映画レビューとなります。
以後の映画レビューを書くにあたって、この記事が一つの基準になると思います。 映画「砂時計」

監督・脚本:佐藤信介
主演:松下奈緒・夏帆
共演:岡本杏理・倉科カナ

評価:70点
(夏帆ファンでなければ、50点以下)

【採点理由】
幾つかの問題点はあったが、夏帆の演技を食い入るように観ている内に、いつの間にか終わっていた、というのが正直な感想である。
どっちかと言えばダメであったろう。その意味で50点台にしようと思ったが、夏帆の健闘に免じて70点ギリギリに上げた。

もう少し、何とかなったろうに・・・。
観終わった直後は、悔しさで奥歯を噛み締める思いであった。

主要な問題点は、以下の5つ。

1.少女編(夏帆)がメインで、主人公を巡る4人の四角関係が見せ所のはずだが、主人公以外の人物描写・感情表現が、まるで描けていない。
藤が杏を好きになっていく過程に対する描写も無しに、いきなり藤が杏にキスするとかありえないだろう。
同様に、椎香(岡本杏理)が大悟を好きになっていく過程も、描写が希薄である。こちらは、冒頭での薪を運ぶシーンで、少しは描けていた。しかし、4人が絡むシーンがあまりに少ない為に、途中まで椎香と大悟が兄弟だと思っていた程である。(私は、原作もドラマも観ていないから、そうした人物相関を知らないで観た)
したがって、映画の主題は、複雑ドロドロの四角関係から直線的な遠距離恋愛へとすり替わってしまい、底の浅いストーリーとなってしまった。

2.後半の成人編(松下奈緒)が、やたらと尺が多い。中盤以降で頻繁に挿入されてくるのだが、はっきり言って不要であろう。
少女編の良い流れが、ブツ切りである。しかも成人編が挿入される事で、ネタバレになってしまい、スリリングな少女編のストーリーが台無しになっていた。
少女編をきっちりと終わらせ、成人編は後日談にしておけば良かったと思う。原作・ドラマがどうなっていたのかは知らないが、映画という短い時間枠で表現するには、あまりに取り上げるエピソードが多い。だから、少女編が途中で切られる度に、頭の中で時間軸を整理するという余計な作業をしなければならず、イライラさせられた。

3.相手役の大悟を演じる俳優陣が、二人ともに魅力無さ過ぎ。杏役の女優陣と釣り合いが取れてない。
少女編の大悟を演じた池松壮亮は、映画「蒼き狼~地果て海尽きるまで~」において、壮絶な棒読みを披露した事で記憶に新しい。
今作では演技はともかく、ヒロインの相手役としての魅力に欠けたのが気になる所であった。藤を演じた塚田健太と比べて、ルックス・スタイル双方において全面敗北であったのは、全くもって頂けない。塚田の方が演技に拙さがあったが、この二人を入れ替えても良かったのではないだろうか。

成人編の大悟を演じた俳優(井坂俊哉)は、予想以上に老けて見えてショックだった。あれでは、独身どころか、子持ちのくたびれた青年教師であろう。松下奈緒が、現役バリバリのOLで全く違和感が無かったのと比べると、10年後の20台後半という設定とはいえ、同じくらいの年齢には見えなかった。

4.杏のトラウマの原因が、結局良く分からなかった。
直接的には母の自殺なのだろう。
だが、祖母も父も存命なうちに「私、もう一人ぼっちになっちゃった・・」では、まるでパロディである。
思い込みの激しさにも程があろう。
成人編でのフィアンセに言われたように、自分の弱さを殊更に強調している様にしか見えない。

5.少女編と成人編の杏が、似ても似つかない。
松下奈緒のお嬢様然としたルックスと洗練されたファッションが、どう考えても、天真爛漫に育った杏(夏帆)の成長した姿には見えない。
そして、夏帆が160cm程度なのに、松下奈緒の身長が170cm以上と見た目に明らかな差があるのは、もう致命的。同じアングルで撮ったシーンがあったから、これは隠しようがない。


【さらにやるようになったな、夏帆・・・】
しかし、それらを補って余りあるのは、夏帆のスーパーミラクルな魅力・演技力である。
そのありえない程のミラクルさは、ミラクル真央ちゃん並である。
(つい先日、浅田真央は、最初のトリプルで転んじゃったけど、その後の演技を完璧にこなして世界選手権に優勝した。)

自転車の立ち漕ぎシーンで、華奢な体の割りには胸が大きい事を見せ付けられ、目が点であった・・(笑)
映画「東京少女」でも、疾走するシーンで、ぷるぷるさせていたものだが・・(笑)
また、秘密基地で、杏と大悟が初めて結ばれるシーンは、生唾ごっくん(笑)ものの色気を振りまいていた。

そうした性的魅力にとどまらず、叫んだり泣いたりはしゃいだりといった感情表現の繊細さには、目を見張るものがあった。

母の葬式で、母の遺影に向かって砂時計を投げつけ、怒りに顔を歪めて「弱虫!!」と怒号したかと思うと、次の瞬間には祖母によりかかって泣き崩れる一連の動きを捉えたシーンがあった。
これなどは、夏帆の演技力が並々ならぬ水準にまで達した事を物語っている。もう、映画においても、同年代の成海璃子・大後寿々花らと伍していけるレベルにまで成長したと言って良いだろう。
第3世代が、いよいよ活況を呈してきた。

都会の東京と片田舎の島根を往復するストーリー展開が、夏帆の演技の幅広さを、一層強調する要因となっていたのは、見逃せない。

島根では、自然に囲まれて育った純真な乙女として、生き生きとした表情を浮かべる。
序盤、自転車での二人乗りシーンがあったが、純白セーラー服姿の天真爛漫な笑顔と可憐なビジュアルを前にして、いきなり魂の抜け殻にさせられそうになった・・。
映画「天然コケッコー」でもそうであったが、島根の豊かな自然の中で開放されていく「少女の性」が、この映画のテーマにもなっていたと思う。
あまりエロさを感じさせず、程ほどに色香を漂わせる所が、夏帆の最大の武器になってきている。好きな男の子を前にして、清純さと大胆さの間を揺れ動いている所が、非常に良く表現できている。

東京では、イマドキ娘として振舞う。原宿での買い物に心を躍らせ、教室でクラスメートと恋バナでキャピキャピ盛り上がったかと思うと、大悟に電話すべきかどうか苦悶の表情を浮かべる落差が凄い。特に、島根にいる大悟への長距離電話で、今にも泣き叫びそうな表情で「会いたいよ、大悟・・」とつぶやくシーンには、グッと胸に応える程の切なさを感じた。

このように、夏帆の卓越した感情表現・台詞回しのおかげで、周辺の人物(藤・椎香など)における拙い人物描写も、さほど気にならなかったくらいである。

それだけに、中盤以降で、唐突に成人編に移行してしまい、少女編が単なる回想シーンに堕してしまったのは、痛恨の極みであろう。
島根に帰ってきた杏が大悟に別れを告げて、涙に打ち震えながら歩き去って行くシーンは、本当ならハイライトになるべきはずだった。でも、松下奈緒の「あんな形で別れる事になるとは・・」という予告的なモノローグが事前にあったせいで、それもぶち壊しだった。
実際には、少女編の終わりを告げる、浜辺で夕日をバックにしたキスシーンが、この映画のハイライトだったと思う。

後は、島根の大自然を映した映像を、随所に入れたのは良かったと思う。無限の営みを続ける自然と、有限の生を生きる人間との対比が、映像を通して伝わってきた。全編を通じて映像の美しさは、特筆すべきものがある。
繰り替えしで取り上げるが、少女編で浜辺の沈みゆく夕日をバックにした、杏と大悟のキスシーンは、息を呑むように美しい映像であった。


やや蛇足になるが、共演陣の岡本杏理と倉科カナが、非常に可愛かった。
特に、椎香役の岡本杏理は、轟沈しそうな位に可愛らしい着物姿を始め、惹きつけられる魅力があった。おずおずとした歩き方など、頼りなさそうな立ち居振る舞いが、いかにも地方のウブな女の子といった趣であった。
むしろ、椎香より杏の方が、したたかで力強いような気がした(笑)

倉科カナは、確か、ミスマガジンでグラドル出身だったと思うのだが、とても元気で闊達な演技を見せ、これからの女優業での活躍を予感させる。
出番が少なく、自慢のスタイルを見せずじまいで終わったのが残念だった(´ー`;)
スポンサーサイト

<< 映画レビュー「ひぐらしのなく頃に」 ~壮絶なるミスキャスト~ | ホーム | 評価基準 (映画レビュー) >>

コメント

改めて・・・

どうもです。こちらでははじめまして。新ブログ開設おめでとうございます。更新大変でしょうが、日々楽しみに待っていますよ!!

さて、初映画レビューの今作ですけど、評価は似たようなものになりましたね。本文のhyroさんの意見などに答えつつ、自分の意見を長くはなりますが書いていきますね。

個人的には、やりようはあったとは思いますが、根本的なところで映画化そのものが無謀だったとしか思えないところがあります。いちいち大人杏シーンから中高生杏を振り返るという構成は、それでも映画化する上でひねり出した苦肉の策であり、しょうがないところであったと理解しますが、残念ながら映画を面白くしてはいなかったですね。

それと、主要キャラに関し、男女間でかなりパワーバランスの差があったのが・・・。原作はすべて良かったのですよ。いいレベルで拮抗していて。しかしこっちは、男優はダメダメ。女優に関しても、夏帆が突出し過ぎていて複数の人間に焦点をあてる群像劇として成立していなかったですね。ルックスに関してはおおむね映画の方が上ですが、椎香役の岡本さんはミスキャストだと思います。この人物、如何にもお嬢様にありがちなわがままでひねくれた性格で、それでいてかなりしたたかで、しかし、出生に関する秘密をしってから&杏と大吾の仲を引き裂いたことで崩壊するというかなりジェットコースター的人物なんですけど、美人すぎる岡本さんがやるにはルックス・演技力共に不向きでした。

杏のトラウマは、「もう一人ぼっち・・・」に関しては私も分かりませんが、一つは、自分が関わった人物を知らず知らずのうちに傷つけてしまっていると思いこんでいることだと思います。

>自分の弱さを殊更に強調している様にしか見えない。

に関しては、ある意味今作の根幹なんですよ。原作・ドラマ共にいていない人にとっては何のこっちゃでしょうけど・・・。母のように弱い人間になりたくなかった杏は、一緒にいるとつい依存してしまう大吾と別れ弱いものに一切妥協しない別の男と結婚しようとするわけですけど・・・。もともと自立した社会人女性になったのに、今作では腰掛けOLですからね・・・。杏の人物描写ができていないです。「強い・弱い」を超えた、どうあっても真摯に自分を愛し、受け止めてくれる大吾を最後に選んだその感動の過程の描写がすっぽり抜けおいていてお釈迦にしちゃっています。


夏帆の魅力は演技の上達や表情の多彩さ、表現の上手さもさることながら、やはりスクリーンを通しての圧倒的な存在感と透明感にありと思います。

「会いたいよ、大悟・・・」のところは、「ただ、君を愛してる」のあおい様「ねえ、誠人 あのキスの時 少しは愛はあったかな」に次ぐ印象がありましたね。ただ、やはりネタばれになってからということで、台なしでしたけど・・・。

今年は間違いなく夏帆イヤーですね。昨年の新垣・成海をしのいでいるどころか、若手女優一番の活躍だと思います。

昼ドラ版砂時計は、昼ドラ史上に残る傑作だと思いますので、レンタル屋などにあればぜひご覧いただけたらと思います。長文ですいません。これからの更新がんばってください!!

>バツ丸さん
初コメントありがとうございます。
ハンドルネーム変わってしまいましたが、今までどおり、hyroでも良いです。

岡本杏理の演じる椎香は、何か台詞を言うか、言おうとするかの所で、ぶつ切りになってましたね。恐らく、演技の拙さを見て、監督が編集したのかと思いますが。

杏が、大悟と別れる事で、強くなろうとしているのは何となく分かりましたが、回想シーンにしたのが致命的な間違いだったと思います。
感動のラストにしたかったのなら、やはり、原作どおり、時間軸に沿ったストーリー展開で良かったのでしょう。

夏帆は、「天然コケッコー」「東京少女」に続き、3作連続で凄さを見せ付けてくれました。このままだと、来年にはWあおいの領域に辿り着きますかね。恐ろしい成長ペースです。

週一回くらいの更新ペースになるとは思いますが、新しい表現の場を得た事で、再び執筆の意欲が沸いてきております。

うた魂

「うた魂」も入れてあげてください(T0T)!

>kojirestさん
「うた魂♪」は、あまりにコミカル過ぎました(^^;

「うた魂♪」は、夏帆のマルチな才能ぶりを証明できた作品ではありますが、凄みを感じられる作品ではなかったと思います。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。